卵子とか卵巣とか、子供とか
ワタクシ、今まであまり子供を欲しいと思ったことがありませんで。
というか、自分が子育てしているイメージが、昔からあまりなくて。
決して、子供が嫌いとかそういう訳ではないんだけれども。
それでもって、遺伝性の乳がんということが分かったので、カレと卵巣切除について話しをしたのです。今まで、あまり子供だの結婚だの、そういう話をしたことなかった私たち。
以外や以外。
カレは子供がいたら、それはそれで楽しいだろうなと思っていたそうな。
ズバリほしいとは言わなかったけど、まあ、そういうことなんでしょうな。
なので、私も改めて考えた。
自分、卵子凍結までして子供が欲しいのか?
いっぱい考えた結果、やっぱり自分が子育てしてるイメージが湧かない。
それは、たぶん病気になってなかったとしても。
あと、子供を産んで育てるというタイミングを逸してしまっている気もしている。
もし、子供を産むとしたら自分のためじゃなくて、カレのためなんだろうな、と。
それでもって、カレもいっぱい考えてくれた。
生理が戻る>卵子凍結>受精>着床>妊娠>産む
このCVRを考えたら、卵巣がんになる可能性の方が高いので、卵巣を切除した方が良いと。CVRとか、マジで表現がオタクだわ。(笑)
※CVRとは、コンバージョンレートの略で、ウェブサイトの訪問者数に対して、サイトで商品を購入したり、申し込みしたりする人の割合のこと。つまり、妊娠して産める確率は低いのではないか、ということを言っています。
ありがたや。
病気になった私を受け入れて、ちゃんと考えてくれて。
もちろん、子供がいる人生は楽しくて素晴らしいものだろう。
実際に子供を産んでみないと分からないし、もしかしたら、私には一生分からないことかもしれないけれど。
でも、様々な理由で子供のいない人生を歩む人はいる。
自分で選んで子供を産まない人。
病気で子供を産めなかった人。
きっと、いろいろ。
人って選択肢があると、選ばなかった道を選んでいたらどうなるのか、とか。
結局、隣の芝が青く見えたりとかするんだろうな、とか。
病気になってから、いろいろ考える今日この頃。
で、肝心の自分はどうしたいのか。
一度の人生だし、自分の人生なので、好きなようにしたいと思います。(笑)
卵巣切除のタイミングは思うところがあって、もう少し先になりそうなので、それまでに生理が戻れば卵子凍結をチャレンジしてもいいし、その時の気持ちで決めようかなと。
もし、卵子を凍結せずに、子供を持たない選択をしたとしても、後悔しない自信がある。
なぜなら、自分で納得して出した答えであり、カレともきちんと話し合って出した結論だから。ちゃんと向き合って話すことができて、良かった。
この先、カレとどうなるか分からないけど、一緒にいる間は、お互いの気持ちを尊重して、お互いの気持ちに寄り添っていけたらいいな、と思うのです。
私は卵子凍結について、元主治医から何も言われることなく抗がん剤治療に入ってしまいました。つまりは、化学療法によって閉経する可能性があることを知らずに治療に入ってしまったのです。
でも、そのことについて、別に元主治医を責めるつもりはありません。
説明を受けていたら、事前に卵子凍結などしていた可能性もあるかもしれないけど、卵子凍結したからといって、絶対妊娠できるわけでもないし。それより何より、早く治療を始めることによって、急激に大きくなった癌細胞が、結果的には無くなっていたので、感謝しています。
でも、女性にとっては、とても重要なことなので、年齢や独身、既婚など関係なく、化学療法による閉経の可能性については、治療を開始する前にきちんと伝えるべきことだと思うんです。
なので、これから治療を始める方は、化学療法によって閉経する可能性があること。
生理が戻らない可能性があること。
今後、子供を産みたいのかどうか。
など、きちんと考えてから治療をスタートした方が良いと思います。
一度の人生だし、自分の人生。
後悔のないように。
遺伝性乳がん・卵巣がんについて考える
乳がんの手術が終わり、残すところの治療は3週間に1度のハーセプチンのみ。
次は、再建について考えなくてはいけない。
再建方法について調べていると、「遺伝性乳がん」に関する記述をチラホラ見る。
そこで改めて、自分がBRCA1陽性だったと思い知らされる。
となると、再建について調べていたはずが、遺伝性の卵巣がんのことばかり調べてしまう。
遺伝性乳がんの人の割合は、5~10%。⇒ 遺伝性乳がんだった。
ちなみに、私の乳がんのタイプはHer2。
乳がん全体のうち、Her2タイプの割合は少なく、約10%くらいと言われている。
(※2017年2月現在、グーグル先生による、はるにゃんこ調べ)
乳がんという病気に対して、今のところ、少ない割合の方へ全て入り込んでいる私。
ここまでくると、卵巣がんも発病するんじゃないかと思ってしまう。
卵巣がん発症の割合は49%
数字だけで見ると、半分くらいの人が発病する可能性アリ。
もっとも、遺伝子検査を受けている人そのものの数が、まだまだ少ないと思うので、母数は少ないと思いますが。
基本、切除する方向で考えているのですが、タイミングをいつにするのか、ということだけが悩ましい…。
会社を休むタイミングとか。
生理が戻ってくるのか、とか。
今更ながら、もし生理が戻ったら、卵子凍結とかした方がいいのか、とか。
ちなみに、卵巣切除しちゃうと、髪の毛が伸びるのが遅くなるかもしれないのかも?と思い、脱ヅラできるくらい、髪が伸びてからの方がいいのか、とか。
悩ましいことがいろいろあるな。
でも、基本的には遺伝子検査の結果を前向きに捉えているので、大丈夫。
予防できるものは、しちゃおうと思って、いろいろ調べてます。
【術後】ハーセプチン2回目
いやー、3週間ってあっという間ですね。
気づけば、早くも2回目のハーセプチン。
初回のみ90分かけて様子見、2回目以降は30分と言われていたものの、前回発熱したため、今回も1時間かけて点滴。
結果、発熱することはなかったけれど、ハーセプチンが終わる頃にはやっぱり寒気が。
まあ、熱が出なければたいしたことないので、終わってすぐに主治医と面談。
初回に出た副作用の話をした後は、恒例の質問タイム。
Q. 生理って戻りますかね?
A. 戻るとしたら、抗がん剤治療後だいたい1年くらいと言われている。30%くらいはそのまま閉経してしまう可能性もある。
Q. もし卵巣切除したいと思ったら、適切なタイミングってありますか?
A. 特にタイミングというものはない。でも、今は化学療法で閉経状態になっていて、生理が戻ると女性ホルモンがまた出てきて、また切除となるとバランスが崩れて更年期の症状が辛くなるとかあるかもしれない。
Q. 自家組織で再建する場合、腹腔鏡での手術は影響ありますか?
A. ないはず。
Q. 私のエキスパンダーって、なんか最初からお水の量が多いみたいなんですけど、何か理由ってあるんですか?
A. 形成の先生の好みが大きい。あとは、皮下乳腺全摘手術で、皮がいっぱいあるから大きいバッグを入れられたというのもある。
その後、気になることがあって、婦人科も受診。
こちらは、たいしたことがなさそう。
ってか、ハーセプチン高すぎ!
婦人科の受診があったものの、お会計は5万円でした。
チーン…。
受診後は、東銀座のサンドイッチが有名な喫茶店でご褒美を。
パン一斤を使ったサンドイッチが有名な喫茶店。
こりゃいつまでたっても痩せないな。(笑)
久しぶりのジム
乳がんであると宣告されてから、通っていたジムを退会してしまった。
抗がん剤治療で体調がどうなるのか分からなかったし、きっとハゲると思ってたし。
なので、約8か月ぶりの運動!
運動と言っても、かなーり初心者向けのヨガと瞑想(?)のレッスンにしか出てないので、たいした運動量ではないんだけれど。
でもね、この8か月間。
運動と言えば、通勤時の駅階段上り下りくらいしかしてないんですよ。
だから、思っていた以上に筋力が落ちていて。
しかも、めっちゃ身体が硬くなってたりして。
病人というのを言い訳に、ぐうたらしてたら、体が大変怠けております。
そして、抗がん剤のせいで太りました。
絶対、抗がん剤のせいです。
私のせいじゃないです。
食べ過ぎだからじゃないです。
たぶん。
会社帰りにジムに寄ったので、ジムに入った時はヅラON。
ロッカールームで颯爽とヅラOFF。
ふふふ。
もうね、旅の恥はかき捨て状態ですよ。
旅じゃないけど。
また会う人もいるかもしれないけど。
見られてても知らん。
なぜなら、私は痩せねばならないというミッションがあるのだ。
まずは、初心者向けヨガレッスンに参加。
最初に、あぐらかいて、挨拶みたいなのしますよね。
鏡にお坊さん、映ってますけどー。
私なんですけどね。
ヨガに続けて運動ではないけど「瞑想」的なクラスにも参加。
自律神経を整える効果があったりするらしい。
病気のこと考えたりすると、どうしても情緒不安定っぽくなったりすることもありますよね。なので、ちょっと瞑想でもして、頭をリフレッシュしようと思った訳です。
先生も、雑念を取り払って、1から10まで数えてください。
もし何かを考え始めちゃったら、もう一度1から数えなおしてください、と言われたけれど。
もうね、私ったら。
雑念の塊でした。
数とか数えられないし、数え始めたら10どころか30くらいまで数えて、先生の指示通りのこと全くしてないし。
まあ、久しぶりだし。
今回のところは、これくらいで勘弁してやろうではないかと。
割りとぐったりですけどね。
週2回、通うことを目標に頑張りまーす。
元気になる準備
手術が終わって約1か月半。
エキスパンダーにもお水を足してもらい、運動許可が出た。
ということで、そろそろ元気になる準備をしたいと思います。
って、元気なんですけどね。
どちらかというと、がん発病前の生活に戻る準備という感じに近いかも。
まずは、抗がん剤治療で増えてしまった体重を元に戻したい。
そろそろ、増え続ける体重にストップをかけねばならぬ。
ということで、運動を再開。
五分刈りの頭でジム通いをするのは、抵抗あるなーと思っていて、女性専用の施設であれば、あまり他人の目を気にすることもないかなと思い、そのような施設が会社もしくは、自宅近隣にあるかグーグル先生に問い合わせてみる。
探してみると、いろいろあるものですね。
ヨガ、ピラティスなんかは、ほぼ女性専用。
そして家の近くに女性専用のジム発見!
抗がん剤治療中は、ほぼ運動ゼロの生活をしていたので、まずはのんびり、リラックスしながらヨガなどで、体力を取り戻していこう!
まずは体幹鍛えないと、何やっても効果出ないからね。
16日から開始可能ということで、今週からジム通いをスタートしまーす。
まずは、週2回通うことが目標。
ちなみに、3月上旬に予定していた海外出張は、ホテルやエアの手配は進めていたけれど、キャンセルさせてもらった。
年に1回あるこの出張は少し特殊で、同僚とルームシェアをしなくてはいけない。
あまり仲良くない会社の同僚に、何が悲しくて坊主頭を晒さなくてはいけないのか。
そんなに悲しい思いをしてまで、行かなくてはいけないものなのか。
今の時代、スカイプだってなんだってあるし、電話会議で代用できるんじゃないか。
心が元気であることも重要なので、今回は自分の気持ちを重視して、上司にキャンセルしたいということを伝えた。
キャンセルが決まった瞬間、なんだか、とても気持ちが楽になった。
癌という病気は長期戦。
身体だけではなく、心が強く、元気であることが重要だと思う。
発病前の100%元気な状態に戻るためには、休む時はしっかり休むべきだし、多少のワガママを言ってもいいんじゃないかと思った出来事でした。
遺伝性の乳がん
今回は少し長文です。
転院のきっかけにもなった遺伝子検査。
結果の受け取り方についてはセンシティブな部分もあるし、もしかしたら遺伝子検査そのものを怖いと思ってしまう人もいるのではないかと思い、ブログに書こうかどうか迷ったため、一度は書かずにいた。
いろいろ調べて行くうちに、「遺伝性乳がん」について迷い、悩んでいる人が私以外にもいるのだ、ということに改めて気付き、記載することを決意。遺伝子検査を受けるに至った経緯や今の状態について記しておきます。
私の遺伝子検査の検査結果は、BRCA1陽性でした。
元々、遺伝子検査を受けるのか、受けないのか、ということを悩んでいた時、親戚には乳がん・卵巣がんを罹患した人がいないので受ける必要はないのではないか、と元主治医や友人からは言われていた。
それでも遺伝性の可能性がわずかでもあるのか、検査を受けてみたいと思った。たぶん、なぜ自分が乳がんになったのかということを知りたかったのだと思う。
遺伝子検査をしている病院へ電話で問い合わせをしてみると、いきなり検査へ進む訳ではなく、カウンセリングからスタートするということが分かった。なので、まずはカウンセリングだけでも受けて、不要であれば検査はしなくてもいいと思い、予約を入れた。
検査を受けておきながらなんだが、知り得る範囲内の親戚には、乳がん・卵巣がん・前立腺癌になった人はいなかったので、まさか陽性と出るとは思っていなかった。
が、まさかの陽性。
こんなこともあるんですね。
陽性という結果が出てからは、遺伝子診療部、婦人科、乳腺外科のドクターによるカウンセリング。元々は左胸に乳癌があので、こちらは手術確定ではあるが、右胸と卵巣の予防的切除をするのか、する場合はどいうことが起きるのかなどを説明してもらう。
もし、予防的切除をするのであれば、今の日本では倫理観の問題上、全ての病院で予防的切除の手術ができる訳ではないということを説明された。
もしも、予防手術を希望するのであれば、遺伝子検査を受けた病院では、乳がん手術と同時にすることができるとも言われた。でも、その時の私には、すぐに決断することができなかった。
検査を受けたタイミングが抗がん剤治療直後ということもあり、手術日まであまり長い期間を空けることはできない言われ、調べる時間も、悩む時間もあまりない。とりあえず、結果を聞いた日は、転院の可能性も考え、手術日だけを仮押さえしてもらった。そして、転院をするかどうかは1週間後に改めて連絡することになった。
転院の結論を出すまでの1週間、自分なりにいろいろ調べてはみるものの、なかなか結論が出せない。
両胸とお腹を一度の手術で切ったら痛みも長引きそうだ。
副作用はどうなのか。
すぐに仕事復帰ができるのか。
いろいろ考えてみるけれど、やっぱりすぐに結論が出せない。
でも、転院の連絡をしなくてはいけない期限だけは近づいてくる。
結局、期限内に結論を出すことはできなかった。ただ、もし予防的切除したいと思った時には今通っている病院ではできない。転院さえしてしまえば、手術をどうするか、ということを考えるための時間稼ぎはもう少しできると思い、まずは転院を決定。
そして、手術日から1か月もないということで、慌ただしく転院手続きや術前検査を進めていった。
そんな中、術前検査にて右胸に腫瘍を発見。
非常に小さい腫瘍だったため、温存も可能な大きさ。
でも、癌になりやすい遺伝子を持っていることが分かった以上、温存という選択肢は私の中にはなかった。よって、右胸も全摘出することに。
予防的切除をする場合は、健康な臓器を取るため、全額自費になるが、胸については癌だったため、保険適用。金銭面では不幸中の幸いということか。
そしてもう一つの課題。卵巣の予防的切除。
乳がんの手術時に、同時に卵巣の予防的切除ができると言われていたが、今回は見送ることにした。
卵巣を取ることによって、100%癌が防げるのであれば、切除という選択をしたかもしれないけれど、腹膜に発症する可能性は残るらしい。だとしたら、今すぐに決断をしなくてもいいのではないかと思い、見送ったのである。
当面は、癌を発症しやすい体質であることから、こまめに婦人科でチェックをしてもらう。
また、血液検査をするときは腫瘍マーカー(CA125)のチェックも入れてもらう。
しばらくは、こまめに検査をすることで対応する、という決断を出した。
そして、今に至る。
という感じです。
引き続き、「遺伝性の乳がん・卵巣がん」については、自分なりに調べています。
調べれば調べるほど、体内に時限爆弾を抱えているような気持ちになってしまう今日この頃。
今現在の気持ちとしては、どこかのタイミングで予防的切除をしたいと思っており、適切なタイミングを検討しているところです。
これまた、不幸中の幸いではあるけれど、事前に自分の体質を知ることができたので、前向きに予防をすることを考えていきたいと思います。
まだまだ不安に思うこと、分からないことがいっぱいあるので、いろいろと勉強していきたいと思います。