乳がんファイターDiary / Diary of Breast Cancer Fighter

独身、一人暮らし。働きながら遺伝性の乳がんと闘います。

乳がんファイターDiary / Diary of Breast Cancer Fighter in Japan

遺伝性の乳がん

今回は少し長文です。

 

転院のきっかけにもなった遺伝子検査。

結果の受け取り方についてはセンシティブな部分もあるし、もしかしたら遺伝子検査そのものを怖いと思ってしまう人もいるのではないかと思い、ブログに書こうかどうか迷ったため、一度は書かずにいた。

 

いろいろ調べて行くうちに、「遺伝性乳がん」について迷い、悩んでいる人が私以外にもいるのだ、ということに改めて気付き、記載することを決意。遺伝子検査を受けるに至った経緯や今の状態について記しておきます。

 

私の遺伝子検査の検査結果は、BRCA1陽性でした。

 

元々、遺伝子検査を受けるのか、受けないのか、ということを悩んでいた時、親戚には乳がん・卵巣がんを罹患した人がいないので受ける必要はないのではないか、と元主治医や友人からは言われていた。

 

それでも遺伝性の可能性がわずかでもあるのか、検査を受けてみたいと思った。たぶん、なぜ自分が乳がんになったのかということを知りたかったのだと思う。

遺伝子検査をしている病院へ電話で問い合わせをしてみると、いきなり検査へ進む訳ではなく、カウンセリングからスタートするということが分かった。なので、まずはカウンセリングだけでも受けて、不要であれば検査はしなくてもいいと思い、予約を入れた。

 

検査を受けておきながらなんだが、知り得る範囲内の親戚には、乳がん・卵巣がん・前立腺癌になった人はいなかったので、まさか陽性と出るとは思っていなかった。

 が、まさかの陽性。

こんなこともあるんですね。

 

陽性という結果が出てからは、遺伝子診療部、婦人科、乳腺外科のドクターによるカウンセリング。元々は左胸に乳癌があので、こちらは手術確定ではあるが、右胸と卵巣の予防的切除をするのか、する場合はどいうことが起きるのかなどを説明してもらう。

 

もし、予防的切除をするのであれば、今の日本では倫理観の問題上、全ての病院で予防的切除の手術ができる訳ではないということを説明された。

もしも、予防手術を希望するのであれば、遺伝子検査を受けた病院では、乳がん手術と同時にすることができるとも言われた。でも、その時の私には、すぐに決断することができなかった。

検査を受けたタイミングが抗がん剤治療直後ということもあり、手術日まであまり長い期間を空けることはできない言われ、調べる時間も、悩む時間もあまりない。とりあえず、結果を聞いた日は、転院の可能性も考え、手術日だけを仮押さえしてもらった。そして、転院をするかどうかは1週間後に改めて連絡することになった。

 

転院の結論を出すまでの1週間、自分なりにいろいろ調べてはみるものの、なかなか結論が出せない。

両胸とお腹を一度の手術で切ったら痛みも長引きそうだ。

副作用はどうなのか。

すぐに仕事復帰ができるのか。

 

いろいろ考えてみるけれど、やっぱりすぐに結論が出せない。

でも、転院の連絡をしなくてはいけない期限だけは近づいてくる。

 

結局、期限内に結論を出すことはできなかった。ただ、もし予防的切除したいと思った時には今通っている病院ではできない。転院さえしてしまえば、手術をどうするか、ということを考えるための時間稼ぎはもう少しできると思い、まずは転院を決定。

 

そして、手術日から1か月もないということで、慌ただしく転院手続きや術前検査を進めていった。

そんな中、術前検査にて右胸に腫瘍を発見。

非常に小さい腫瘍だったため、温存も可能な大きさ。

でも、癌になりやすい遺伝子を持っていることが分かった以上、温存という選択肢は私の中にはなかった。よって、右胸も全摘出することに。

予防的切除をする場合は、健康な臓器を取るため、全額自費になるが、胸については癌だったため、保険適用。金銭面では不幸中の幸いということか。

 

そしてもう一つの課題。卵巣の予防的切除。

乳がんの手術時に、同時に卵巣の予防的切除ができると言われていたが、今回は見送ることにした。

卵巣を取ることによって、100%癌が防げるのであれば、切除という選択をしたかもしれないけれど、腹膜に発症する可能性は残るらしい。だとしたら、今すぐに決断をしなくてもいいのではないかと思い、見送ったのである。

 

当面は、癌を発症しやすい体質であることから、こまめに婦人科でチェックをしてもらう。

また、血液検査をするときは腫瘍マーカーCA125)のチェックも入れてもらう。

しばらくは、こまめに検査をすることで対応する、という決断を出した。

 

そして、今に至る。

という感じです。

 

引き続き、「遺伝性の乳がん・卵巣がん」については、自分なりに調べています。

調べれば調べるほど、体内に時限爆弾を抱えているような気持ちになってしまう今日この頃。

今現在の気持ちとしては、どこかのタイミングで予防的切除をしたいと思っており、適切なタイミングを検討しているところです。

これまた、不幸中の幸いではあるけれど、事前に自分の体質を知ることができたので、前向きに予防をすることを考えていきたいと思います。

 

まだまだ不安に思うこと、分からないことがいっぱいあるので、いろいろと勉強していきたいと思います。