ニューヨークはピンクリボン発祥の地の巻、その②
10月はピンクリボン月間。
乳がん患者だったら、ほとんどの人が知っているんじゃなかろうか。
数多くあるシンボルリボンの一つとしか思っていなかったピンクリボン。
ピンクリボン運動の背景に、ちゃんとストーリーがあるの、知ってました?
私は初めて知りました。
1992年に、セルフという雑誌の編集者が乳がんで亡くなった編集長に敬意を表するため、「乳がん意識向上月間」の特集企画を検討する中で、乳がんサバイバーである友人のエヴリン・ローダーさん(エスティローダーの副社長)に協力を求め、リボンを作ってニューヨークの店舗で配布をしたことが始まりだそうです。
その後、エヴリン・ローダーさんは1992年に「米国乳がん研究基金」を設立し、世界規模で乳がんへの認知を高め、命を救うことを目的としたキャンペーンを展開していきます。今では世界で7,600万ドル以上の資金や寄付金を集め、様々な医療機関に資金提供を行っているそうです。
清水寺やスカイツリーのピンクライトアップは、エスティーローダーの、想いが詰まったキャンペーンの一環ですよ!知ってました?!
今や、ピンクリボン運動は様々な企業がサポートしてくれていますが、始まりが化粧品会社のエスティーローダーだったこと、初めて知りました。
このような活動が、いろいろな薬や医療の研究開発を支えてくれています。
患者としては本当に嬉しい限り。
まずは飛行機に乗った時からピンクリボン活動は始まってました。
着いた日に訪れた、Bloomingdale'sでもピンクリボン運動。
Bloomingdale'sも14年間、ピンクリボン運動に参加しているそうです。
アメリカでは、Fight Cancerというだけあって、やはり「がんと闘う」というイメージが強いのかな。
こちらは、ボクシングのグローブメーカー「Everlast」と14ブランドのデザイナーがコラボして、チャリティーオークションを行っていました。
そして、Shareの愛子さんに連れて行っていただいた、エヴリン・ローダーさんが作った乳がん治療専用のブレストセンター。病院内には乳がん患者専用のブティックがあります。
パッドを入れられる水着の種類がたくさんありました。
予約を入れると、自分のサイズに合った下着を選んでくれるそうです。また、手持ちの下着を持ち込むと、お店の方がパッドを入れるポケットを作ってくれるとか。
ブティックに行く時にケモ室の待合室前を通ったのですが、毛糸と編み棒が置いてありました。
待ってる間に教えてくれるのかな?
何かに集中している時って、嫌なことをその間は忘れられるのでいいって言いますよね。これも治療をサポートする一環なのかもしれないですね。
治療の中身もちょっと違って、アメリカではがん治療の一環としてメンタルドクターの診療も含まれているそうです。身体的・精神的な治療とサポートが必要ということなんでしょうね。
ちなみにイギリスでは、オプションだけど、アロマテラピーなんかも含まれてるらしいですよ!
治療にもお国柄が表れてる感じがしますね。
今回いろいろとお話を伺って思ったのは、アメリカはとにかく寄付の制度が進んでいるということ。
寄付やボランティアが文化として根付いているというのもあるけれど、お金持ちの方にとっては、節税対策にもなるんですよね。なので、ポーンと病院建て替えちゃったりなんだりするワケです。
驚いたのは、自分の家の近くにがん治療をできる病院がなかった場合、Cancer Societyというがん協会が所有している無料の宿泊施設を利用し、病院へ通院することができるのだとか。さらには、家族の滞在費も無料だそうです。
ウィッグや術後下着を無料でくれる州もあるらしいですよ。
すごい!何気にウィッグとか下着って高いし、その時しか使わないから、こういう費用をサポートしてもらえると本当に助かりますよね。
日本もいいところは、どんどん取り入れてほしいなぁ。
そして、紡ぎスタッフにお土産。
なかなか良いお値段がしたのですが(笑)、寄付と思って買ってきました。
自分へのお土産。
こちらはBloomingdale'sで売っていたもの。コチラの商品の売り上げの一部($19)が寄付されるそうです。乳がん患者を応援するような、前向きな言葉がたくさん書いてある水筒。
私が一番気に入った言葉は、制限がない、無限という意味を持つ「Unlimited」。
病気を理由に、なんとなくブレーキをかけてしまうことってあると思うのですが。
それって言い訳の場合もあるんじゃないかなって思ってたりします。
このことは、また今度。
たまたま出張した月がピンクリボン月間で、ピンクリボン発祥の地だったとは!
なんともご縁のあるステキなひと時でした。
次は出張じゃなく、プライベートで行きたい!
できることは、無限大。
ポチッ。