レジリエンスを高く。
我ながら、小難しいタイトルをつけてみる。
小難しいタイトルの割には、ひとりごと。(笑)
「レジリエンス」とは精神医学的に、病気に陥りさせるような困難な状況、もしくは病気そのものを跳ね返す復元力、回復力のことを意味するらしい。
「逆境力」「折れない心」をなんていう表現の仕方をしているものもある。
なぜこの言葉に興味を持ったかというと、FacebookのCOO、シェリル・サンドバーグさんが母校でスピーチした内容を見て、レジリエンスについて書いてある本を読んでみたくなったから。
『OPTION B(オプションB)―逆境、レジリエンス、そして喜び―』|ひらめきブックレビュー ~気軽に味わう、必読書のエッセンス~|日本経済新聞 電子版特集
まだ読んでいくせに、エラそうに書きますよ。(笑)
読みたくなった理由を書いてみます。
本のタイトルは、Option B。
Option Aはもう選択肢としては選べなく、Option Bしか選べないということ。
父親が参加しなくてはいけない子供のイベントに、シェリルさんの旦那さまは亡くなってしまったので、お父さんが参加するというOption Aの選択肢がなくなり、Option Bしかないということに由来しているそうです。
本の中には、心理学者マーティン・セリグマンの研究を引用し、「3つのP」が苦難からの立ち直りを妨げると書いてあるらしい。
・Personalization(自責化)
ネガティブな出来事の原因が自分にあると考えること。
・Pervasiveness(普遍化)
その出来事が、人生のすべてに関係すると思い込むこと。
・Permanence(永続化)
永遠に続くと思うこと。
コレね、大病を患った私たちにも当てはまる気がしまして。
ついつい、がんになった原因とか探したくなっちゃったりしますよね。
食生活がいけなかったのか、とか。
運動してなかったのがいけなかったのか、とか。
しいて言うなら、私はストレスが自分のがんの原因の一つになり得ると思ってますが。
それはさておき。
がんになった明確な原因なんてないと思うんですよねー。
がんが今後の人生、全てに関わってるワケでもないし。
んでもって、シェリルさん曰く、「永続化」というのが最も厄介な心の動きなんだと。
その出来事による悲しみなどのマイナス感情が永遠に続くと感じてしまうというキモチ。
この「3つのP」を克服すると、苦難から立ち直れるのだそうです。
今まで生きていく中で、自分ががんになるなんて、想定も想像もしてなかった。
普通だったことが、普通じゃなくなってしまい、心がポッキリ折れてしまうことがあったって、しょうがない。
ハゲたり、手が痺れたり、味覚障害になったり。
こんなことが一気に起きたら、凹むことがあったって、しょうがないよね?
だって、がんって言われて、死ぬかと思ったんだもん。
治療だって、そこそこ苦しかったもん。
「人は、どんなことを成し遂げたことだけでなく、(悲劇的な状況を)どう耐え抜いたかで判断される」
がんという大病を告知され、その治療を頑張った、もしくは頑張っている私たちは、病気前の自分よりも少しレジリエンスが高まっている気がする。
私にはOption A、がんが発病してない人生・生活というのは選択肢にない。
ありとあらゆる、Option Bをいっぱい出して、その中からベストなものを選んでいけばいいだけ。
いっぱい考えると、Option Bって案外たくさんあるものです。
この考え方、病気だけじゃなくて、仕事の仕方や日々の生活にとっても役立ちそう。
雨降って地固まる、みたいな感じで、折れたココロは立ち直ることによって、強くなる。
そんな気がします。
でもね、都合が悪くなったら、病人カードは切る予定ですよ。
だって、まだまだ治療中だもん。
いつまで使えるのか、この手は。(笑)